高校駅伝の名門校について紹介します。
2021年の全国高校駅伝出場校だけにとどまらず、優秀な長距離選手を多く輩出する名門校が1県に複数あります。
インターハイや全国高校駅伝(都大路)には出場せずとも、箱根駅伝で活躍する選手も沢山います。
今回は、東北地方の強豪校についてご紹介します。
東北も強力なチームがひしめいています。
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東北地方を代表する超名門2校
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仙台育英高校(宮城)
東北を代表するチームといえば、今も昔も仙台育英学園高校。
毎年のように都大路で優勝候補に挙げられます。
かつてはギタヒ選手、ワンジル選手などまさにワールドクラスの留学生で貯金をつくるレースが多かったのですが、最近は強力な日本人エースを擁することが多くなりました。
代表的な出身選手
- 服部勇馬:仙台育英高校→東洋大学→トヨタ自動車(2021年現役)
仙台育英時代から世代トップ級の選手。都大路1区では3年次に脱水症状からブレーキも経験。東洋大学では設楽啓太、悠太らハイレベルなメンバーの中でもエースのひとりとして活躍。最後の箱根駅伝2区では区間賞を獲得。大学時代から東京五輪マラソン代表を目指すことを公言し、トヨタ入り後第1回MGC2位で出場権を獲得し有言実行を果たす。五輪本番はコンディションが合わず本領を発揮出来なかった。弟の服部弾馬(豊川高校→東洋大学→トーエネック)は日本屈指のスピードランナー。上体もしっかりしており安定した走りが持ち味。 - 清野純一:仙台育英高校→順天堂大学→仙台育英監督→豊川高校監督→積水化学コーチ→現在不明
仙台育英の飛躍を支えてきたような選手です。2000年代前半の仙台育英を代表する選手で日本人エース格でした。他校のエースとも互角以上に張り合え、綺麗なフォームと勝負根性が印象的。3年時都大路4区では最後に足を曳きずりながらも上位で襷を渡す意地の走りを見せました。順天堂大学でも同期の今井正人選手、長門俊介選手らと箱根駅伝優勝メンバーに名を連ねます。引退後は母校仙台育英の監督を務めるも軋轢があって選手とともに豊川高校へ移籍して都大路を制覇。その後積水化学コーチも務めています。現在がちょっと分かりませんが非常にしっかりした印象があるので、また芯の強い姿が見たいです。 - 吉居大和:仙台育英高校→中央大学(2021年現役)
仙台育英時代はエースとして都大路で優勝。この時は2021年エースで当時1年生の弟吉居駿恭がトラック勝負を制してゴールテープを切った。中央大学入り後すぐにトラックで驚異的なタイムを連発して一瞬で学生長距離界を代表する選手にのし上がる。初めての箱根駅伝では3区で失敗してしまうが、ポテンシャルが高いだけにその後の活躍が非常に楽しみ。バネの効いた走りで高速で押しきることも切れ味鋭いスパートを放つこともできる。
仙台育英中興の祖である渡辺高夫監督時代から現在の真名子監督に至るまで、毎年都大路で注目を集め、有力選手も輩出し続けています。佐藤秀和選手、上野渉選手・・仙台育英もたくさんの選手が日本陸上界を牽引するレベルに育っています。
特徴
いわずと知れた東日本を代表する強力チーム。
地元だけでなく、全国から有力選手が集うエリート軍団です。
ケニア人留学生を擁する代表チームのような印象は今や昔。日本人選手も超高校級が出ることも珍しくありません。ユニフォームもいい意味で高校生らしくなく華やかで格好いいです。
学法石川高校(福島)
都大路には何故かコンディションが合わないのですが、世代トップ級の強い選手が揃います。
卒業後の活躍も際立っており、土台づくりも大事にしていることがうかがえます。
代表的な出身選手
- 相澤晃:学法石川高校→東洋大学→旭化成(2021年現役)
トラック、駅伝においては日本のトップランナーといってもいい存在でしょう。学法石川時代は5000m13分台を記録しているものの現在の姿からするとまだまだ開花前。東洋大入学後にじわじわと力をつけ、3、4年次には圧倒的な強さを披露。箱根駅伝2区で伊藤達彦選手との通称ランニングデートを経た末に1時間5分台の驚異的区間新を残したのはまさに歴史に残る爆走。旭化成入り後も10000m日本記録をつくっての東京五輪出場など圧倒的な強さを見せている。体幹が強く腰高で美しいフォームで終盤まで粘りが効く。 - 阿部弘輝:学法石川高校→明治大学→住友電工(2021年現役)
学法石川高校時代から世代トップクラスの強い選手。明治大学時代に10000m27分台をマークして、大きな注目を集めた。最後の箱根駅伝では故障の影響で7区に回るも額面通り学生トップクラスの力を見せつけ区間新記録を樹立。実業団でも大ブレイクを期待したい。 - 遠藤日向:学法石川高校→住友電工(2021年現役)
天才ランナー。学法石川時代は無双を続け、2年時、3年時は負け知らず。1500m、5000mあたりでは圧倒的能力を発揮する。10000mは持ちタイム29分台にとどまっているが、スピード中心のプロセスであまり走る機会をつくっていないのだろう。2018年ニューイヤー駅伝では高卒ルーキーにして区間賞を獲得する末恐ろしい選手。背筋をピンと張って大きなストライドでビュンビュン進むフォームからして他選手と明らかに違うことが分かる。実業団として体が出来上がってくるこれからどこまで伸びるか。持っている能力にそぐわない活躍ができれば、世界の壁を破れるスターだろう。
特徴
近年最の勢いのある伝統校といっても過言ではないでしょう。
「ガクセキ」の名は全国に恐れられる存在。
長年古豪田村高校の牙城を崩せずにいましたが、立場は完全に逆転。毎年のように超高校級エースランナーを育てています。卒業後の活躍も目覚ましいものがあります。
東洋大酒井俊幸監督(学法石川高校→東洋大学→コニカミノルタ→学法石川監督→東洋大学監督)の母校としても広く知られています。
青森県の強豪校
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青森山田高校
ずっと昔からトップを張り続ける。青森といえば山田です。
Bチームもつくれる層の厚さ。
駒大のスーパーエース田澤廉選手を輩出しています。
八戸学院光星高校
青森県2番手に定着しているのは八戸学院光星。
青森山田の壁は厚いけど、しっかりと選手を輩出しています。
岩手県の強豪校
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一関学院高校
長らく岩手県の一番手です。
2021年県予選はただ一校2時間10分を切る8分台。大差で優勝しています。
全国でも見慣れた学校、今後も天下は安定しそうです。
専大北上高校
全国舞台での活躍は限られる印象ですが、大学、実業団では出身選手も見かけます。
一関学院の背中は遠いですが、粘り強く選手育成を続けて欲しいです。
その他
2021年県予選は盛大附属が2位となっています。
強化が進めば面白い存在になるかもしれません。
宮城県の強豪校
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仙台育英高校
やはり断トツの存在感があるのが仙台育英。
全国に名だたる超名門チームです。
監督交代は何度かありましたが、現在の真名子監督も若い先生ですが実績十分です。
東北高校
東北高校も伝統ある名門チームです。
仙台育英の台頭前は都大路で活躍もしていました。
日体大でも活躍した保科光作、駒大の主力を張った中村大成選手などいい選手を輩出し続けています。
利府高校
利府も私学2強に割って入る強豪チームです。
箱根駅伝出走者もとても多く、箱根常連校へのパイプもしっかりとあります。
仙台大明成高校
村山謙太選手(明成高校→駒澤大学→旭化成)、村山紘太選手(明成高校→城西大学→旭化成→GMOアスリーツ)の強力ツインズを輩出しています。
歴史ある駅伝校というイメージはありませんが、上位レベルで活躍する選手も出てきています。
その他
帝京大学の箱根駅伝3区のスペシャリスト遠藤大地選手を輩出した古川工業高校も気になる存在です。
秋田県の強豪校
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秋田工業高校
古豪秋田工業が県下の陸上界を引っ張り続けています。
伝統校で坊主頭でしたが、今は髪を伸ばしているようですね。
花輪高校
花輪高校も古くから存在感を放ってきたチームです。
高橋健一選手(花輪高校→順天堂大学→ダイエー→富士通)、松宮隆行選手(花輪高校→コニカミノルタ→愛知製鋼→愛知製鋼コーチ)、松宮祐行選手(花輪高校→)コニカミノルタ→日立物流→セキノ興産→セキノ興産監督)など名選手を輩出してきた学校です。
山形県の強豪校
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東海大山形高校
山形県は東海大山形1強の様相を呈しています。
2021年県予選は2時間9分台で2位の山形南を5分近く引き離して勝利しています。
その他
2021年県予選では2位の山形南、3位の酒田南も2時間14分台と他県の2、3番手と比較して劣るタイムではありません。
福島県の強豪校
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学法石川高校
王者ガクセキの充実度は群を抜いています。
日本を代表する選手をたくさん育てている全国屈指の名門ですね。
田村高校の壁が破れなかった時代が遥か昔に感じます。
田村高校
福島の古豪田村高校。全国の駅伝ファンから根強い人気があります。
学石が急成長を遂げた後も都大路こそ出れなくても強い学校であり続けています。
大学、実業団へのパイプも太い名門校なので、今後も変わらずいい選手を育てて欲しいです。
その他
福島県は円谷幸吉選手の出身地であるためか名選手が育つ土壌があるようです。
上記2校以外からも藤田敦史選手(清陵情報)、東洋の山の神柏原竜二選手(いわき総合)、古くは駒大大八木弘明監督(会津工)など伝説的な人材も出ています。
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